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すごく似てます……
意味はなんとなく分かるんだけど、といった感じではないでしょうか?
橋と箸と端などの同音異義語がかわいらしく思えるほどにややこしいこの3つ。使い分けるのも至難の業です。
けれど、この微妙な違い、分かってみると「なるほど!」と思わず誰かの肩でも叩いて教えたくなることも、間違いなしです。
分かりやすくまとめてみましたので、どうぞ明日からのドヤ顔作りにお役立てください!
目次
「改定と改訂と改正」の違いを超簡単に説明
この3つ、注目すべきは『定』『訂』『正』の漢字部分です。これらの違いが、3つを使い分けるための重要なポイントとなります。
つまり、
- 『定』の文字を持つ「改定」:「定める」
- 『訂』の「改訂」:誤りを「正しくする」
- 『正』の「改正」:不適当なところや不備を「改める」
ここがそれぞれ、一番に重きを置いて伝えようとしている点です。
まずは、この違いを押さえておいていてくださいね。
改定とは?
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では『改定』について、もう少し詳しく見てみましょう。
非常に大まかな言い方をしますと、改定とは「取りあえず新しく定める」ことです。
既存の決まりなどを、単に新しく改める、といった感じですね。
その決まりをAとした場合、必ずしもAを残す必要はなく、必要となるのは「『Aを改めたB』という決まり事を新たに『定める』」ところにあるわけです。
数値や金額など、数字を改める『運賃の改定』や、法律や制度などを改め、新しく定める時などに使われます。
「Aという今までの決まり事を、Bへと改定させていただきました」となります。
法令文の変更は「改定」での表記で統一されました。なんとなく意味深な気もします……
改訂とは?
では、次の『改訂』です。読みも「かいてい」。もはや似ているではなく、同じです。
『訂』は、文字や文章の誤りを正しくする、間違いを正す、などの意味を持っています。
先ほどのAという決まり事に何か誤りが見つかった場合、その部分を直すこと「間違っている部分を改めて正す」が『改訂』の役目です。
「Aに誤りがあったため、訂正し、A´(ダッシュ)として発表し直しました』といった感じですね。
また、この『改訂』は書物の内容の変更時に使われる場合がほとんどです。
辞書に、最近の言葉(コンピュータ用語などは古い辞書には載っていませんね)を増やしたり、間違った記載を改めた小説などが、改訂版として新たに作られます。
こちらの『改訂』は「不備を改善した」ものに使われる言葉であり、また、書物、文字関連で使われることの多い言葉です。
ですから企画書の誤りや資料なども、再提出する場合は『改訂』ですね。
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改正とは?
さて、続いての『改正』です。ついに読み方に違いのあるものの登場です。少しほっとします。
『正』の文字が表す通り、この『改正』では改めたものが更によく改善されていること、が重要となってきます。
規則や制度などに不適当なところや不備が認められた場合、改めるだけではなく、それを正す必要のあるもの、つまり、先ほどからの決まり事Aで言えば「Aの不適当な部分を改め、A+(プラス)に進化しました」といった感じでしょうか。
利用者の多い電車などの本数を増やし、さらに使われやすくするための『ダイヤ改正』などが当てはまります。
何かと話題に上る『憲法改正』も、本来なら正しく改められた場合のみに使われるべき言葉なわけです。
雑誌などの一部の報道機関で『改正』と書くところを『改定』と表現しているものを見つけると「この変更に反対なのかも」などと思ってしまったりもします。
「正しく直されてない! これはただ変えただけだ!」と訴えたいのかもしれません。
もちろんそんな裏の意味はなく、たまたま『改定』を使っただけかもしれませんので、そこはご自分の中でだけの個人的な解釈として楽しんでくださいね。
「改定と改訂と改正」の使い分けはこれ
なんとなく違いがつかめてきたでしょうか。では使い分けについて、いくつかのポイントに分けながら具体的に見ていってみましょう。
主に使われる場面
- 改定:数値や金額など、数字を改める場合(運賃改定)
- 改正:規則や制度、仕組み等を改める場合(ダイヤ改正)
- 改訂:本など、書物を改める場合(時刻表の改訂版)
(『改定』には他に、法律や制度に関わるものも含まれます)
一番したい事
- 改定:改めて新たに定めたい。なんなら仕組みごと変えてもいい。
- 改正:間違いを正してさらにいいものにしたい。
- 改訂:誤りをとにかく直したい。
改めたらどうなる?
- 改定:新たな決まり事が定まる
- 改正:既存の決まり事が、より良く改善される
- 改訂:既存の物の誤りや不適当な部分が直される
つまり、視点を変えてみると、どういったものに使われるか(例えば書物であったり、数字関連であったり)の他に、それぞれ「改めた後の結果」に基づいた名称を与えられていることが分かります。
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終わりに…
日本語は難しいですね。似通った言葉はたくさんあります。けれど、このように、漢字一つ一つの意味や特徴を分けて考えることで、熟語本来の姿はだんだんと見えてくるものです。
難解な言葉を話すことが賢いことではなく、しっかりと意味をつかんでいることこそが大事ですね!
無限か! と思うほど言葉は豊富に存在していますが、一つでも多くの言葉の意味を知り、「?」抜きで世の中のいろいろに向き合っていきたいものです。
いかがでしたでしょう、少しはお役に立てたでしょうか?
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