「聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥」「一を聞いて十を知る」などというように、「聞いてみる」というのはどうやら大事なことのようです。
質問と疑問
何か分からないことや納得のいかないことが出てきたら、恥ずかがらずに、取りあえず、その思いをぶつけてみましょう! きっと問題も解決でき、心のモヤモヤも晴れるかと思います。

……ところでそのぶつける思い、そしてぶつけてみる、という行為、あれ? どっちがどっちだっけ? 「疑問」と「質問」どっち使ってもいいんだっけ?


大人になったからといって決してなくなるわけではない、この『疑問』や『質問』

違いや意味を知り、スッキリな問題解決にお役立ていただけるよう、ご説明いたします!

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疑問と質問の違いを超簡単にご説明

「問」の前に『疑』と『質』、それぞれの文字を持つこの2つ。

『疑』は疑わしく思うこと、『質』は質す(ただす)の意味を持ちますね。


この違いが、2つの言葉を使い分ける上での一番の違いとなります。

まずはそこを押さえておきましょう。


疑問とは?意味は?

「疑い」「疑惑」「疑問点」などにも『疑』の文字は使われています。

どれも皆、いかにも疑わしい雰囲気です。


『疑問』とは、このように「本当かどうか分からないぞ」や「何だか疑わしい」こと、また、その事柄自体を指す言葉です。

例えば「さっきそこで、アメリカにいるはずの兄貴を見かけた。オレに気付いて、逃げるようにして角を曲がって行っちゃったよ」と言い出した友だちがいたとします。

……アメリカにお兄さんが行っているなんて初耳。なんで誰にも知らせずに急に帰ってきたんだろう、しかも逃げるだなんて、どうしたんだろ。ん? そもそも彼って、一人っ子じゃなかったっけ?


いろんな意味で怪しい発言です。

  • 本当はお兄さんがいたのかなぁ?
  • もしかして、いや、やっぱりウソついてるよね?
  • でもなんで今このタイミングでそんなウソを?
  • もしかして何かのサプライズ? にしては面白くないし。
  • まさか、変な薬に手を出してるとか? まさかね。
あなたの頭の中の無数の「 ? 」。これが『疑問』です。


質問とは?意味は?

◆動画をどうぞ♪
ビジネスの準備|良い質問の仕方を身につける【ネットビジネスTV 5話】

「質す」の意味を持つこちらの『質問』は「答えを求めて疑問を投げかける」といった行為、またはその内容を示した言葉です。
「質問状」「質問取り」など、相手がいて、その相手が答えを示してくれることを期待したものですね。


先ほどの怪しい友だちには「もしかして、疲れてる?」が、一番穏やかな質問となるでしょうか。

このように『質問』とは、『疑問』を解決するための、相手に対する働きかけを意味します。


『質疑応答』などといいますが、これは「分からないこと、疑わしい点(疑問)を問いただし(質問)、それに対しての受け答え」といった会話の応酬のことです。

『疑問』がなければ『質問』はしようがありませんね。

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疑問と質問の違いを詳しく解説

「『疑問』に思っていることを『質問』する」、というシステムが、何となくお分かりいただけたかと思います。

では二つの違いを比較しつつ、使い方や使い分けを少し詳しく見ていきましょう。


意味の違い

疑問: doubts
 分からないこと、疑わしいこと

質問: question
 分からないこと、疑わしいことを相手にたずねる(聞く)


? の行方

疑問: あなたの頭の中

質問: あなたの頭の中から、相手に渡され、その相手から答えとなって戻ってきます


する?

疑問: しません。『疑問』は思うもの。悩んだり考えたりする時にお使いください

質問: します。分からないことや疑わしいことは、しっかりと、また場合によっては慎重に「質問して」スッキリなさってください


例えば取調室にて

被疑者 → 警察から犯罪の疑いをかけられた人:「万引きなんてしてません!」 という発言に『疑問』を持たれています

警察官 → 被疑者から動機や手口を聞き出す係: いろいろな『質問』をして、状況を確認していきます


疑問文と質問文

どちらもよく耳にする言葉ですが、意味がかなり違ってきます。

直接的な『疑問』、『質問』での違いではありませんが、同じく『文』が後に付く言葉にもかかわらず、ずいぶんと興味深い使い分けられ方をしています。


疑問文: 純粋に疑問+文章の意味で使われることもなくはありませんが、ほとんどの場合、ここで求められるのは「答え」ではなく「行動」です。
「お皿、洗っといてもらえる?」では、「お皿を洗っといて」という要点を強調するために使われ、「いいよ」という答えよりも、実際に「お皿を洗う」という行動が要求されています。

また「まさか宿題忘れてないよね?」などのように、疑問文の文法形式は取っていますが、言いたいことを強調するために使われることも多く、わざと疑問文を使って聞くことで、聞いた人(上記では先生)の断定の意味合いが強められています。

「何でこうなる?」では「なるわけがない」、「だから何なの?」には「意味ないじゃん」のように、反語として使われることもあります。

質問文: 純粋に、自分の疑問に対して、相手の答えを示してもらうための文章、となります。



終わりに…

不思議だなぁ、と思うことや、なんで? 知りたい!! と思うことは、普通に生活していても、いくらでも出てくるものです。

解決した時のスカッとした気分を味わうためにも、疑問はたくさんあった方がいいなぁ、などと感じています。


誰かに質問して答えが得られることも、それがかえって、さらなる謎を呼ぶことも、また『宇宙の成り立ち』など、図書館等で調べた方がしっかりとした回答を得られることもあります。

どちらにしても『疑問に思う』こと、『質問する』ことは、自分自身の成長にも繋がりそうですね!

「いまさら聞けない……」などと恥ずかしがらずに、一生の恥を回避していきましょう。その答えによって、さらに知識が10倍深まるかもしれません!


いかがでしたでしょう。
『疑問』と『質問』、すっきりとした解決のお役に立てたでしょうか?
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