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……え!!! ほんと!?
人気も売り上げも、今やビールを凌ぐ勢いの発泡酒。
発売当初は「ビールとは似ても似つかない味!」となかなかビール好きからの支持を得られなかった発泡酒。
ですが、研究・開発の努力のおかげで「ビール、と言われればビールだ」「グラスで出されたら区別がつかない」「いや、むしろ発泡酒の方が好き」の地位までレベルアップしています。
「発泡酒、という名前のビールじゃないの?」と思っている人も結構多いとか。
おいしく飲めればどっちでも問題なし、です。
とはいえ、買い物を頼まれて、ビールと発泡酒を間違えて買ってきちゃった! などの悲しい失敗はお互いにへこみますね。
ビール派・発泡酒派、どちらの方にも「やっぱりなぁ、だからオレはビール(または発泡酒)が好きだったんだよね」と納得して飲み続けていただきたいです。
また「そういうことならたまには発泡酒(ビール)もいいかも」などの浮気心もくすぐれるよう、それぞれの特徴、違い等、見分け方のポイントをご紹介いたします。
お酒は飲まない、という方も、何かの機会に役立てていただければ、幸いです!
目次
生ビールと発泡酒の違いを超簡単に説明
発泡酒よりビールの方が高い。一番簡単な見分け方とも言えますが、実はこれには『酒税法』という、「アルコール分1%以上の飲料にかかる税金」が関係しています。
その酒税法によりビールと発泡酒を分類する上でのポイントは2つ。
「麦芽がどのくらい使われているか」と「副原料に使われているものは何か」です。
そしてその酒税法に則り、ビール・発泡酒、それぞれに酒税が課せられているわけです。
その税率を決めるものが「麦芽がどのくらい使われているか」です。
ビール、発泡酒共に麦芽は使われていますが、値段の高いビールの方に、より多くの麦芽が使用されている、ということになりますね。
麦芽を使用している比率で言いますと、ビールは3分の2以上、発泡酒では3分の2未満です。
また、ビールとして販売するには、麦芽や麦の原料以外に、法令により定められた副原料として許可されているもの(ポップ、とうもろこし、米、こうりやん、ばれいしょ、スターチ、糖類または財務省令で定める苦味料若しくは着色料(カラメル))以外の使用がないこと、も条件となっています。「副原料に使われているものは何か」の部分ですね。
一方の発泡酒では、麦芽や麦を原料の一部としていて、発泡性のある飲み物、という定義を守っていれば、ビールを作るのには使えないものでも、使用OKとなっています。
外国産のビールなど、その国の法律では『ビール』とされたものでも、日本では『発泡酒』の括りに入れられるものも多くあります。副原料で使用しているものが理由だったのですね。
ビールと発泡酒を分ける基準 = 酒税法での分類とは、
- 麦芽の使用比率
- 使用原料の違い
生ビールとは?
『生ビール』と聞くとジョッキに入ったものを思い浮かべるかもしれません。けれど、現在販売されている缶・瓶ビールのほとんども『生ビール』。
『生ビール』とは、製造過程で熱処理をされていないビールのことを指します。
昔のビール製造では滅菌のための熱処理が必須でしたが、技術の進歩に伴い、非加熱でも安全でおいしい生ビールが作れるようになったのですね。ありがとうございます!!
今では熱処理をされたビール(生ビールではないビール)は『キリンラガー』『サッポロラガー』くらいになっているかと思います。逆に貴重な気もします。
ビールの本場ドイツでは、麦芽・ホップ・水で作られたものが唯一ビールと呼ばれ、それ以外は「ビール」として販売することをNGとしています。さすが本場!
日本でドイツビールを手本とし、麦100%のビールとして販売されているのは、エビス。こちらもさすが、若干の高額設定にも納得です。
ですが、日本では米やとうもろこしを副原料としたビールが主流。日本人好みの飲みやすさになっています。
ドイツの本場ビールもおいしそうですが、飲みやすさにこだわり、副材料に幅を持たせてくれた政令にも、感謝ですね!
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発泡酒とは?
◆動画です♪『ブラインドテスト4 高級ビールと発泡酒』厳密に言えば発泡酒の麦芽使用料として定められているものは、実は3種。
50%以上、25%以上、25%未満です。
けれど、25%未満のもの以外は、ほとんどビールの酒税と変わらなくなるため、いわゆる発泡酒のほとんどは25%未満となっています。
「苦いから好きじゃない」という若年層のビール離れを食い止めるべく「ビールっぽいけどビールより飲みやすい」といったコンセプトで1990年代中頃から登場し始めた発泡酒。
発売当初はさておき、現在の発泡酒は、コクよりもすっきりとした味わいに重点が置かれています。
『プリン体0』や『糖質・カロリーオフ』など、健康やダイエットに敏感な女性には(男性でも)、むしろビールよりも好まれる傾向にあるのかもしれません。
肝心の味ですが、2000人によるアンケートの結果、約半数の人が「違いが分からない」、だったそうです。
味にそれほどの違いが感じられず、なおかつ値段も安いのなら、発泡酒の方につい手が伸びてしまうのにも頷けます。
また、誕生理由に「高い税率に対抗するため!」ということも挙げられる発泡酒ですが、1990年代後半のバブル崩壊の本格的な実害が出始めた頃と、登場時期もリンクしているようです。
もし今発泡酒がなく、ビールのみだったら? と考えると……バブルが弾けようと何だろうと、きっとそれでも今まで通りビールを飲みたかったのであろう開発者さんの熱意に、深く感謝の意を表したくなってしまいます。
生ビールと発泡酒の詳しい違いと見分け方
さて、生ビール(缶・瓶ビール)と発泡酒、それぞれの立ち位置等がなんとなくお分かりいただけたかと思います。では続いて、2つの違いを比較しつつ、見分け方を詳しく見ていきましょう。
ビールと発泡酒を分けるもの
◎麦芽の使用率:- ビール = 3分の2以上
- 発泡酒 = 3分の2未満
- ビール = 麦芽を原料とし、副原料にポップ、とうもろこし、米、こうりやん、ばれいしょ、スターチ、糖類、カラメル(着色料)を使用しているもの
- 発泡酒 = 麦芽または麦を原料の一部とし、副原料にビールとして販売する場合には認められていないものを使用
かかる税額
- ビール: 350ml缶218円の場合 → 税77円
- 発泡酒(麦芽比率25%未満): 350ml缶145円 → 税46.99円
酒税法って何でしたっけ?
それぞれの酒税率を決めるため、ビール、発泡酒で言えば、麦芽使用率や使用原料によって分類するための決まり事のことです。これはビールですか?
・缶側面に書かれた原材料に麦芽・ホップ・大麦……酸味料・乳化剤・甘味料と書いてあります。→ いいえ、それはビールではありません!
・麦芽使用料25%未満って書いてある!
→ ビールじゃないです!
・原材料には「麦芽・ホップ・米・コーン・スターチ」とあります。あと、なんか黒い丸の中に星印を記した大きな記号が缶の上部についてますが……
→ あたり! ビールです!!
コーンはとうもろこしを粉砕したもの、スターチもとうもろこし由来のものです。副原料をクリアしています。
で、たぶん、それは「サッポロ黒ラベル」かと思われます……
・あ、缶の下の方に「発泡酒」って書いてあった!
→ ……発泡酒です。 (ビールにも発泡酒にも缶の側面下部には『お酒』と書かれていますが、発泡酒の場合、その付近には必ず『発泡酒』の表記があるはずです)
こだわりたい!
・ビールは好きだけど、カロリーが気になる!→ 糖質オフ、カロリーオフ等のある「発泡酒」がおススメ
・あの苦みがイヤ……
→ ビールっぽい、が発泡酒の真骨頂でもあるのである程度は仕方がありませんが、コク(苦みと言ってもいいです)よりもスッキリ感を重視している「発泡酒」をおススメします
・あの苦みがいいのに……
→ ならば「ビール」を!
・どっちも好き! あ、今日給料日だった!
→ 「ビール」1ケースコースですね
・ビール以外、ビールとは認めんよ
→ はい、ビールで! 特に瓶ビールはこだわり派に人気です
・来月20になるんです!
→ おめでとうございます!!! 今日はジンジャーエールでカンパ~イ!!
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終わりに…
いかがでしたでしょう。夏だけに限らず、通年通して家での晩酌にはビールか発泡酒、という方も多くおられるかと思います。
味の違いに関しては、コク重視かスッキリ感重視か、で分けられている、とはいうものの、感じ方にはあくまでも個人差があります。
「ビールだから好き」や「発泡酒だからいい」というより、「好きで飲んでるこれ、実はビール(発泡酒)だったんだぁ」と、違いさえ分かれば、どちらを飲むかはおいしいと感じる方を!ですね!
私事で恐縮ですが「麦芽を飲んでるんじゃない! アルコールの入ったシュワシュワしたノド越しの、おいしい飲み物を飲んでいるだけだ!」と、自分には言い聞かせております。違う銘柄の物でも、ほぼ3日で馴染む、というのが実感。
新年会や忘年会、暑気払いやただの飲み会など、お酒を飲む機会はたくさんあります。
「とりあえず生ひとつ!」で始まった時間が、お開きまで楽しく過ごせますよう、願っております!
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